正法眼蔵『菩提薩埵四摂法』第4回・布施「財を財の働きに任せる」
道元禅師の『正法眼蔵』菩提薩埵四摂法の巻を、ひと区切りずつ読み進めています。前回は「自分のものでなくても、少なくても」をたずねました。今回はこちらです。
引用部分は原文とその現代語訳、その他は解説です。
原文
道を道にまかするとき、得道す。
得道のときは、道、かならず、道にまかせられゆくなり。
財のたからにまかせらるるとき、財、かならず、布施となるなり。
自を自にほどこし、他を他にほどこすなり。
現代語訳
(自我ではなく本質の自己として)歩む道に任されるとき、人は歩むべき道を得る。
歩むべき道を得たときは、自己があるべき道を歩むことになるのです。
財を自分の所有として抱え込まず、その財が生きるところに任せるとき、その財は布施となります。自分を自分らしく生かすことも布施であり、他者を他者らしく生かすこともまた布施なのです。
次回は「小さな布施を喜ぶ」をたずねます。
合掌